結構前に健康保険証が新しくなったのですが、裏側に臓器提供意思表示が記載されていることに気づきました。
で、私は臓器提供する気マンマンなので、「どの臓器でも全て提供します」という意思表示をして署名をしました。
んで、家族の署名も必要だったので妻にサインをお願いしたら「えー、嫌だ」と断られました。
え、なんで??
臓器提供意思表示とは
一応、臓器提供について説明しておきます。
臓器提供は、脳死後あるいは心臓が停止した死後にできます。
2010年7月17日に改正臓器移植法が全面施行され、生前に書面で臓器を提供する意思を表示している場合に加え、ご本人の臓器提供の意思が不明な場合も、ご家族の承諾があれば臓器提供できるようになりました。これにより、15歳未満の方からの脳死後の臓器提供も可能になります。
自分が最期を迎えたときに、誰かの命を救うことができます。あなたの意思で救える命があります。
自分の意思を尊重するためにも、臓器移植について考え、家族と話し合い、「提供する」「提供しない」どちらかの意思を表示しておくことが大切です。
*提供しない意思については、15歳未満の方の意思表示も有効です。
死んだ状態の私の体で救える命があるなら喜んで提供しましょう、ってことで私は臓器提供する意思表示をしています。
臓器提供の意志表示の方法
臓器提供の意思表示をする方法がいくつかあります。
インターネットによる意志登録
全然知らなかったのですが、インターネットから臓器提供意志の登録が可能なようです。
健康保険証・運転免許証の意思表示欄への記入
今回私が気づいたのがこれです。保険証とか運転免許証の裏面に意思表示欄が設置されているんですね。
日本臓器移植ネットワーク | 臓器提供について | 意思表示の方法より
臓器提供意志表示カードやシールへの記入
臓器提供意志表示カードというのは昔から存在を知っていました。ただ、現在は以前と内容が異なるカードが配布されているようです。
今はシールという形態でも配布されているんですね。
臓器提供意志表示も以前と比べて進化しているんだなあと感じました。
臓器提供意志表示の家族署名に妻がサインしてくれない
で、今回の本題へ。
心臓停止または脳死後に臓器を提供するかの意志表示について、私は「脳死後及び心臓が停止した死後のいずれでも、移植のために臓器を提供します」に○をつけて署名しました。
健康保険証の裏には家族署名欄があるので、私の意志を説明した上で署名してとお願いしたのですが、拒否されました。
私:「え、なんで署名してくれないの?」
妻:「だって、なんか嫌じゃん。死んだ後になんかされるってことでしょ」
私:「そりゃ手術とかあると思うけど、死んだ後よ?どうせ火葬されるんだったら、人の役に立ったほうがいいじゃん」
妻:「そうかもしれないけど、でもやっぱ同意できない」
この後も同じようなやりとりを何度かしましたが、やっぱり同意してもらえませんでした。
臓器提供には家族の同意が必ず必要なので、現状、私が脳死あるいは心臓停止状態になっても臓器提供はできないというわけですね。
死後については相容れない個人の考え方の違いがある
妻と会話して思ったのが、「死後についての考え方は、いくら論理的・現実的な話をしても相容れないことがあるんだな」ということです。
臓器提供することのメリットは妻ももちろん理解しているはずです。でも単純なメリット・デメリットを超越した、家族の遺体に手を入れられることへの強い抵抗感のようなものがあるんでしょう。
その抵抗感の理由が何なのかは本人もわかっていないようでした。これはもう言葉では説明できない、本能的・潜在的な何かなのかもしれません。
以前、こんな記事を書きました。
私が死んでも葬式とか法事はしなくていいです。遺族にはもっと有意義にお金を使ってほしい
これも死後についての私の考え方ですが、この件も妻に話をしたら拒絶はされないまでも否定的な意見が返ってきました。
やはり死後のことを分かり合うのって難しいんだなあ…と思いました。
まとめ
今回の臓器提供や葬儀の件も含めて、自分の死後については一度家族と話をしておいたほうがよいと思いました。
私が当然のように思っていることでも当たり前ではないのです。それは配偶者や両親といった家族であっても、です。
家族だって自分以外の一個人ですからね。
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